【銀座スポーツクリニック取材レポ】衛生管理への取り組み

やはり気になる衛生面。アイポータルでは、銀座スポーツクリニックがどのように衛生管理に取り組んでいるかを、みっちりと聞いてきました。

アイポータル「手術の時の服装を教えて下さい。

クリニック「手術室に入るスタッフは全員、滅菌したガウン・手袋・帽子・マスクを着用してあります。また患者様には帽子を着用していただき眼の周りの消毒を行います。」
アイポータル「術前、術中、術後の衛生管理について教えて下さい。」

クリニック「手術に使用する器具は毎回1つ1つ滅菌を行っております。個々の器具の滅菌日が分る様にし滅菌期限が切れた物は再度パックし直し滅菌をかけます。手術後の入り口には外からの汚れを持ち込まないために粘着マットがございます。この粘着マットは清潔を保つために手術後の朝に毎回交換致します。

患者様に対しては可能な限り感染症を防ぐため、白内障などでも使用する点眼液(オフロキサシン)を手術前に使用しております。この点眼薬は、点眼後30分で結膜の最近をゼロにするという報告があります。

手術中はオゾン水による洗眼を行っております。オゾン水とは細菌・ウイルスなどの殺菌効果は非常に高いのですが、残留性や副産物の生成がなく眼に対する安全性が非常に高いのが特徴です。

手術の際は瞼の裏にある腺からの分泌液が眼に入らないようアイドレープ(まつ毛を止めるテープ)を使用しております。」

アイポータル「機材のメンテナンスの内容と具体的な周期を教えて下さい。」

クリニック「INTRALASE(フェムトセカンドレーザー)及びVISX S4 IR(マキシマレーザー)は精密な装置で、その精度は温度や湿度に大きく影響されます。そのため、手術室内は常に一定の条件下に保たれています。また、フラップ作成時、空気中に漂う細菌によって感染症を引き起こすことを防ぐため、高性能フィルター等で常に清浄な環境を保っています。

INTRALASEのメンテナンスについては、毎日、装置の立ち上げ時にレーザー出力が安定しているかの確認をします。また、最適なフラップ作成のため、レーザー出力や光路、フラップ厚、サイドカットの調整を行います。

VISIXのメンテナンスについては、毎日、装置の立ち上げ時にプラスチック板にテスト照射を行い、1.近視度数、2,乱視度数、3.照射の直径、4.平面度数、5.遠視度数、6.レーザー光の位置、以上6項目について、レンズ度数を測る顕微鏡を使って、レーザー照射が正確に行われているかの確認、調整を行います。また、エキシマレーザーはヘリウムガスとプリミックスガスという2種類のガスを使って、レーザーを発生させたり、レーザー出力の調整をしていますが必要に応じて装置内のガス交換をします。

その他、どちらの装置についても、メーカーさんによる年4回の装置内の定期点検及びトラブル時のメンテナンスがあります。」

アイポータル「機械のメンテナンス費用と、メンテナンスを行っている会社を教えてください。」

クリニック「メンテナンス費用は1年で約1200万円で、会社はエイ・エム・オージャパンです。」

(アイポータル注※メーカーであるAMOにメンテナンス依頼していないところもあるらしいです)

だいぶマスコミを賑わした銀座眼科のレーシック事故(銀座眼科は銀座スポーツクリニックとは全く関係がありません)のニュースを目にされた方も多いのではないでしょうか。あれを見てレーシックは怖いものだと感じた人もいるでしょう。

これからはクリニックの衛生管理の状態をチェックせずに手術を受けることは、赤信号の横断歩道を渡るようなものです。もっともあの事故は、眼科医として当たり前の事をしていなかった事が問題だったわけで、被害に遭われた方がその事に気付くのは難しかったかもしれません。

しかしながら、あなたがもし手術を受けようと考えているのであれば、滅菌などの衛生管理がきちんと行われているか、直接、オペ室を覗いて自分の目で確かめる、それができない場合でも納得がいくまでとことん聞き込みを行うことをおすすめします。

【銀座スポーツクリニック取材レポ1】アイレーシックを推奨する理由
【銀座スポーツクリニック取材レポ2】複数回の術前検査
→【銀座スポーツクリニック取材レポ3】衛生管理への取り組み
アイレーシックと通常のレーシックでは安全性に違いはありますか?
起こり得る症状(合併症)はどのようなものがありますか?
目をこすったり、ぶつけたりしてフラップが取れてしまうことはありますか?
術後、本の読みすぎ等で視力が低下することはありませんか?
施設によって手術の値段が違うのはなぜですか?
銀座スポーツクリニックは2010年2月に閉院しています。本記事は2009年8月7日に取材を行い書いたものです。